今週の一週一言 2 月1日~2月7日 今日の最大の病気は、ハンセン病でも結核でもなく、 自分はいてもいなくてもいい、だれもかまってくれない、 みんなから見捨てられていると感ずることである。 マザ-・テレサ( 1910-1997 ) マザー・テレサ カトリック教会の修道女にして修道会「神の愛の宣教者会」の創設者。 1979 年にはノーベル平和賞受賞。 コルタカで始まった貧しい人々のための活動は後進の修道女たちによって全世界に広められている。 【如是我聞】 小学校 2 年生のとき、マザー・テレサのドキュメンタリー映画を観るために母に頼んで大阪の映画館に連れて行ってもらった。当時、担任であったシスターが、マザー・テレサの話に興味を持った私にチケットをくださったからである。ところがその映画は字幕版で、読めない漢字が次々と出てくる。その度に母に読み方を聞いていたところ、段々と機嫌が悪くなっていった。それでも、わからないまま進んでいく状況に焦った私は、字幕をずっと読み続けて欲しいとお願いした。ついに母は我慢の限界、「もうそれ以上声を出すんじゃないよ!」という表情で怒りを表したので、私はそこで諦めざるを得なかった。母の機嫌はなかなか直らない、映画の内容は曖昧…しょんぼりしながら電車に揺られて帰った。 そんな苦い思い出のあるマザー・テレサの言葉に久々に触れた。多くの貧しい人々、病にかかり死を待つだけの人々を見届けていたマザーが思う最大の病気は、医学的なものではない。自己肯定感を持つことができなかったり孤独感を抱くという、体は元気な人間にでも起こりうることだ。真っ先に頭によぎるのは、我が子がこの最大の病気にかかりはしないか、という不安だった。考えてみれば、自分は忙しさを理由に子どもたちの話をしっかり聞いていなかったり、あれもこれもできないといけないという勝手な価値観を押しつけてしまっていたり…生きていてくれるだけでいい存在であることは間違いないはずなのに、その想いを充分に伝えられていない現実がある。我が子が自分のことを大切な存在だと思えるようにする、それは親である私の大切な使命だ。 先日、偶然にも小学校 2 年生の長女が「お母さん、マザー・テレサって知ってる?」と聞いてきた。学校の図書館
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