一週一言インデックス

2020年11月18日水曜日

危機に直面するとものごとがよく見える

今週の一週一言

1116日~1122

危機に直面するとものごとがよく見える

スティーブ・ジョブズ

スティーブ・ジョブズ(1955-2011

 アップル社の共同設立者一人。一度アップル社を追放されるも、業績不振に陥っていたアップル社にCEOとして返り咲き、見事に業績を回復させる。

【如是我聞】

 おみそ汁をすすりながら、ふり返ってみる。今年ほど、年度終わりと年度はじめの予定が大幅に変わったことはなかった。まさに危機的状況である。それも世界規模で。国内でも様々な動きがあった。多くの企業で在宅ワークが求められた。同時に保育園や学童でも「在宅ワークをしている場合は預からない」という方針が出されたため、様々なひずみが生じた。「泣いたり騒いだりする子どもがいるなか、仕事(営業、動画撮影、企画書作成などなど)なんかできるかー」と、青年の主張よろしく叫んでいた中高年も、きっといたに違いない。だから、ジョブズ氏のことばを見聞しても「いやいや、危機に直面すると余計に周囲のことは見えなくなるよ」と反論したくなる。だが、おそらく氏は実業家や経営者といった視点での話をされているのだろう。そうすると、どうか。

 うちのクラスでいえば、zoomによる面談をGW中に実施した。そこでは、ほぼクラス全員と、予定通りの時間に面談することができた。その後zoomでのS.H.Rも順調で、設定がうまくいかずに入れなかったり、昼夜逆転して寝坊してしまったり、という生徒は10人中1人いたら多いぐらいだった。Google classroomでも、日々の授業・課題と向きあってくれていた人が大半で、むしろ「オンラインによる提出のほうがいい」という声も上がった。そういう意味では、今までの当たり前を見なおす機会だったともいえるだろう。そしてこれがジョブズ氏のいおうとしていることではないか。つまり「危機になったときには、今までとは違う考えや行動ができる」ということである。ジョブズ氏も、自身がアップル社を追放されるときに「それなら違うことをやってやろう」と動き、またアップル社自身が危機的状況となり、ジョブズ氏に救いを求めてきたときにも思いきったかじ取りを行った。それらの行動は、平時でないからこそできたのかもしれない。

 とはいえ、煩悩のよろいを身にまとった私からすれば、危機なんて直面したくない。平常運転できるにこしたことはないと、おみそ汁の残りをいただきながら考えた次第である。

                           (文責:国語科 小塩)





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