今週の一週一言 11月19日~11月25日 如来大悲の恩徳は 身を粉にしても報ずべし 師主知識の恩徳も 骨を砕きても謝すべし 宗祖親鸞聖人 親鸞・・・ 1173年京都生まれ、1262年没 【如是我聞】 我々にとって最もなじみある法語であり讃歌である。法要の最後を飾り、本山報恩講でも、最終日に高らかに詠いあげられる。しかし、問題はその後である。よかった、よかった、終わった、終わったという訳にはいかない。なぜなら、歌のような気持ちが、悲しいぐらいに湧いてこないからである。湧かないとすれば、身を粉に、骨を砕きなど、絵に描いた餅ならぬ、歌に詠われた単なる美辞であろう。私は、ここ数年いつもそのことが気になり、そして気になりつつそのまま放置していた。 では、宗祖はどうであったのか?報恩感謝の念に満ちあふれて生きられたのか? 恩徳讃に続き、次のような和讃がしたためられている。 仏智の不思議をうたがいて 自力の称念このむゆえ 辺地懈慢にとどまりて 仏恩報ずるこころなし 宗祖も私と同じであった。仏恩を報ずる心はないのだ。 しかし、どこまでもそういう自分自身を厳しく見つめ続けるところが、うやむやに誤魔化し続ける私との決定的な違いである。恩徳讃に続くこの和讃を読み、つくづくそう感じる。 (文責:そ)
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