今週の一週一言
10月15日~10月21日
失敗の最たるものは、何一つそれを自覚しないことである
トーマス・カーライル
Thomas Carlyle(1795-1881)・・・19世紀イギリスの歴史家・評論家。スコットランド出身。『英雄崇拝論』『フランス革命史』など。
【如是我聞】
「先生教科書がありません」と生徒。よくよく話を聞くと家に忘れたということが言いたかったそうです。「それは教科書のせいにしたらアカンなー」と諭しながら、こんな譬え話を思い出していました。
人が茶碗を割ったら「あの人が割った」
自分が割ったら「茶碗が割れた」
わたしも実際、ガッシャーンという音に驚き駆け付けた家族に「お皿割れちゃった」と何回言ったことか。偉そうに言いながらもとっさに「ごめんなさい」が言えないわたしです。知らずのうちに都合のいいものさしで物事をはかっている。ここでは測っているというよりも、くわだてるという意味では謀っているのかもしれません。
あらゆる面で自分を中心に思う身勝手な心を「我執(がしゅう)」といいます。「自分が」という気持ちが強くなると、ますます「自分を良く見せたい」と思ってしまう。またこれは熱心に学ぶ人ほど深く執着し、傲慢になるというところが恐いところでもあるようです。いつでも初心に立ち返り、心の濁りを明らかにしていきたいものです。
(文責:さ)