今週の一週一言 1 月29日~2月4日 どうにもならないことなんて 、 どうにでもなっていいこと 甲本 ヒロト 甲本 ヒロト( 19631 年~) シンガーソングライター。 1985 年、 THE BLUE HEARTS を結成し、 1987 年に「リンダリンダ」でメジャーデビュー。 1995 年に解散した後、 1995 年に THE HIGH-LOWS 、 2006 年にザ・クロマニヨンズを結成。数多くのヒット曲を世に送り出す。 【如是我聞】 春が嫌いだ。生暖かい空気、新しい年度、新しい環境、新しい出会い。すべてがおぞましく感じる。 ふりかえれば、春に機嫌がよかったことなど一度もない。今までのどの入学式の写真も不機嫌な顔で写っている。 あと2、3ヵ月で春が来てしまう。また少しずつ春に向けて構えはじめている自分がいる。なぜ構えてしまうのか、少し心当たりがある。 自分の性格は前向きで楽観的であると思っている。大体はどうにかなるやろ~、なるようにしかならんって~と思っている。それが不思議なことに新年度を迎えてしまうと、完璧な人間になろうとする。さあ今年度はもう少しマシな人間になろう、心が穏やかで落ち着きがあって、おしゃべりも控えて周りから大人っぽいと思われるような人間になろう、と意気込むのである。誰しも新しい年を迎える時に抱負を抱くものだと思う。私の場合、もはや私のもともと持ち合わせている要素をすべてなくして、到底達成できそうもない理想の自分を作り上げてしまう。その理想像から少しでもはみ出てしまうと、どうにもならないことなのに心に決めた目標も達成できないダメな人間なんだと落ち込む。春だけは何でも完ぺきにこなさないといけないような気持ちになる。すこしでも最初で失敗してしまうとこの年のすべてが台無しになってしまうという強迫観念に駆られる。それだけにとどまらず、失敗して目標も達成できない自分は周りからいい評価を受けられないと思い込み始める。期待していた様な人材じゃなかったとがっかりさせるに違いないと負の感情のループに陥ってしまう。これが春の儀式である。 今年の春はまた慣れない環境に身を置くことになる。心を軽くするためにもどうにもならないことを気にするのはやめてみてもいいのかもし
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