今週の一週一言 9月26日~10月2日 If one does not know to which port one is sailing, no wind is favorable. (もしどの港に向かって進んでいるのか分からなければ、好ましい風などない) セネカ ルキウス・アンナエウス・セネカ 紀元前 1 年頃~ 65 年。ローマ帝政初期の政治家であり、ストア派の哲学者。第 5 代ローマ皇帝ネロの幼少期の家庭教師としても知られる。 【 如是我聞 】 祖母がホームでしゃがんでいたので、上着をかけてあげたら、青いかけらになってはじけ飛び、たくさんのかけらはすぐそばの茂みの下にもぐりこんでいった。そのたくさんのかけらは、祖母の粘り、エネルギーの大きさ、評価を求めない潔さ、苦労話を言わないことの偉大さ、そのもので、塊みたいにぐわっと迫ってきたのだった。 場所は、海の中。 という夢をみて目覚める。少し、だるい。海の中にいたからだろうか。 夢は毎日見るが、祖母が出てきたことは今までなかった。だからこそしばらくぼんやりする。 少しずつ目覚めてきて、自身のセンサーが発動し、すぐさま祖母に会いに行かなければと思い、実家に電話をする。 「昨日、会いに行ったけど、いつもと変わらなかったよ。平日に無理に帰って来る必要はないよ。」と母に言われ、行くのはやめた。 その日の晩に祖母は亡くなった。 死は恋愛の別れといっしょで、ああしていればこうしていればが必ずあるし、しばらくは頭がそのことだけでいっぱいで、いつも自分のトーンを薄暗く支配している。先週の今頃はまだいた、先月の今頃は会っていた、そんな気持ちでしかカレンダーを見ることができないのも似ている。あの時に戻れるならなんでもするのにな、と思うところも似ている。 普段、私はあまり揺れない。誰が作ったのかも分からない規定のルールに沿うのではなく、自分の信じる道を自分で決めて歩いていくタイプ ― だと自負しているにも関わらず、突然とんでもなくコンサバな自分が顔を出すことがある。つまり、「より多くの人が右を選んでいるのだから、やはり自分も右に行くほうが安全なのではないか」という考えに支配されそうになる。ただ、「そ
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