今週の一週一言 6月13日~6月19日 何とかなる。それは、やることをちゃんとやってる人のセリフ ミィ ミィ・・・トーベ=ヤンソン作『ムーミン』シリーズに登場する小さな女の子。せっかちで 怒りっぽく、いたずら好き。 【如是我聞】 焦燥感は騒音を立ててやってきます。がやがや。がやがや。私は極力、その音を冷静にきき流そうと努めます。じっと耐え、静かにやり過ごそうとして。しばらくすると、少し楽になります。ただし音がまったくなくなったわけではなく、騒音は雑音となってどこかで、それも自分の近くのどこかで鳴りつづけています。ざわざわ。ざわざわ。ところがその騒音だか雑音だかは、プツンッと途切れることがあります。それは「何とかなる」と声をかけてもらったときです。これがそんな力を持つのは、ミィのいうようにやることをやっている人が使うことばだからなのでしょう。たとえば仮に、やることをやっていない人にそんなことばをかけてもらっても、私の音は消えませんから。 反対に焦燥感を更なる不快音に変えていくのは何でしょう。そこですぐに浮かぶのは「何ともならない」です。……が、私にとってそれは、そこまで不快音に響きません。なぜなら、何ともならないと思うからこそ、じっと耐えていこうとしているのですから。となると、対になることばは何でしょうか。もしかすると「何とかなる」の対義語は「どうする?」かもしれません。これだと騒音はかなりのものになるでしょう。どんがらがっしゃーん。どんがらがっしゃーん。ものは試し、ということで焦っていると思われる人に「どうする?」と声をかけてみましょう。それも、車の運転中などがオススメです。付属品として「なあ」もいかがでしょうか。「なあ、どうする?」といったかたちでお使いください。ぐわらぐわらどっしーん。ぐわらぐわらどっしーん。……使用の際は本人の責任のもとお願いいたします。 「どうする?」は、不安を駆りたててしまうものなのかもしれないですね。それとは対照的に「何とかなる」は安心感を与えることばです。「準備をしているから大丈夫だよ」という安心。もし、物理的にではなくても、それでも心の準備はしているよ
大谷中学高等学校 (※著作権の関係上、WEBについては毎週掲載とならないことをご了承ください。)