今週の一週一言
10月21日~10月27日
いいえ昨日はありません 今日を打つのは今日の時計
昨日の時計はありません 今日を打つのは今日の時計
三好達治
三好達治(1900-1964)…大阪市出身の詩人、翻訳家、文芸評論家。詩集『花筐』をはじめ多くの作品を手がけ、昭和を代表する詩人と称された。
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【如是我聞】
最近発売されたiPhone11が欲しくてたまらない。私がiPhoneを初めて手にしたのは、高校入学時だった。iPhone歴は9年目に突入したが、iPhoneという存在を知り、初めて手にした日を私は今でも忘れない。昨日まで自分の世界に無かった新しいモノとの出会いは、自分の人生の選択肢を広げてくれた。箱から取り出したiPhoneを操作した指は緊張していたが、心は躍っていた。自分の生活に存在しないモノが、今日の生活では当たり前になり、9年経った今では必要不可欠になった。スティーブ・ジョブズの魔法にかかった私は、もう以前の自分には戻れなかった。当然のように情報分野に心を奪われた私は、受験する大学もこだわりが強く、担任の先生と予備校の先生を困らせた。志望校は「情報を専門とする学部で、企業出身の教授が多い大学に行きたい!それ以外は受験しない」と、とても頑固であった。当時は理工学部に情報科がある大学は多くあったが、学部となると数も限られ、受験指導を行う先生に大変苦労をかけたと思う。そこまでこだわりを強くさせたのもまた、ジョブズの魔法だった。「一番大切なのは、心の声や直感に従う勇気を持つこと」という名言に心を奪われてしまった。ここまでくるとすぐに影響されるところが、自分の弱点だと考えられる。しかし、影響されたことで一つのことを成し遂げる大切さと大変さを学び、第1志望の大学で念願の情報技術を学ぶことができた。私にとってiPhoneとの出会いが昨日と違う今日を魅せてくれた。
私にとってきっかけはなんでも良くて、自分の心が動いた時、自分で今日の時計を進め、今日という日が未来を創るのではないかと思う。
最近でいうと影響されやすい私は、旦那さんが買って来た卵に入っているおまけシールに心が奪われた。ぐでたまのシールで、「ふり返る過去はない しりしかない」と可愛いイラスト入りだった。結婚式にむけての準備の多さから逃げ、準備が何一つ進まない不安と、若干のマリッジブルーに悩んでいたのだが、なんとも言えない癒し系のイラストと言葉に、笑ってしまった。張りつめた心に余裕を与えてくれた。きっと今日や明日への時計が進むための活力は、意外と身近なところにヒントがあるのかもしれない。今日はどんなモノに出会えるかと思うと、毎日が楽しみでしかたない。
(情報・数学科 松井有)
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