今週の一週一言 9月5日~9月11日 世の中は美しい。それを見る目を持っていればね。 聖メリーの鐘 聖メリーの鐘 1945年に公開されたアメリカ映画。経営難に陥っている「聖メリー教会」に赴任してきた司祭が、教会とその付属学校を再建するまでを描く。 |
【如是我聞】
「世の中は美しい」、たぶんそうであると思う。理由は、普通に生活をしているほとんどの場合、「不便で、とてもじゃないけど、生活できない!」とはならないからだ。学校でも、レストランでも、コンビニでも、みんな大好き東京○○ランドでも、人々は働き、工夫を重ね、私たちは豊かな生活を享受している。角度を少しだけ変えて世の中を見渡せば、私たちの生活の一つ一つに、人々の知恵や努力があり、世の中は真に整然と回っていることが分かる。そう、「世の中は美しい!」のである。
そんなことは誰でも分かっている。分かっちゃいるけど、どうしても「世の中は美しい」と思えない時がある。それはつまり、自分の調子が悪い時である。怪我をしたり、病気になったり、誰かに怒られたり、予定がくるってしまったり、人間関係が上手くいかなかったり、etc…。世の中自体はさほど大きく変わっていないのに、暗く、「もう自分の人生おしまいだ!」、なんて思ってしまう時がある。そう、私たち一人一人は、きっと「心のフィルター」を通して、世の中を見ているのだと思う。だから、この「心のフィルター」がクリーンな時(調子の良い時)は、世の中が美しく見え、「心のフィルター」が汚れてしまっている時(調子の悪い時)は、世の中がくすんで見えてしまう。そして、やっかいなことに、この「心のフィルター」は非常に汚れやすいので、きめ細やかなお手入れをしなければいけないようだ。注意:大変申し訳ありませんが、「心のフィルター」に全自動クリーニングシステムは搭載されておりません。各自での定期的なクリーニングをお願い致します。「心のフィルター」のお手入れの時期、方法については各自において異なりますので、ご了承下さい。また、「心のフィルター」の交換につきましては致しかねます。
「世の中自体は美しい」、たぶんそうなんだろう。こんなにたくさんの人間が、何百年、何千年と命をつなぎ、よりよい世界を作りたいと望んできたわけであるから、世の中が美しくないはずがない。せっかく人間として生まれてきたんだから、生きている内に、「世の中は真に美しい!」、と何度かは感じてみたいものである。
(英語科 増本)
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